「漢方薬」というとどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「匂いが苦手」「本当にちゃんと効くの?」「体質改善には漢方」「病院でもらえるの?」・・・
さまざまなイメージがあると思います。
漢方薬は日本では保険診療で処方することが可能です。
あまり効かない、というイメージもあるかもしれませんが、思いの外、即効性があったりよく効くこともあります。
しかしどんな薬でもそうであるように、全部が全部誰にでも効くというわけでもありません。
漢方薬は西洋医療の隙間を埋めるような役割があると思っています。
上手に使うと本当に改善したり、早く治ったり、副作用の心配をしなくて良かったりします。
気になる方は、ぜひ漢方薬を試してみていただけたらと思います。
漢方薬の特徴
・中国で生まれ2000年以上存在し続けてきた実績がある
・自然界の植物、動物、鉱物などの生薬を組み合わせて効能を生み出している
・中国では現代医療と併存して中医学という医療知識体系で存在
・日本では飛鳥時代頃から知識が伝来し独自に発展してきた
・明治期に西洋医学の流入で漢方医学は衰退するが、皇室等では漢方医が危機を救ったこともある
・現代日本では、保険診療内で漢方薬の処方が可能。医学部の授業でも必須だがボリューム的には少ない
・漢方薬を好きな医者は好きだが、興味のない医者にとっては存在しないに等しいこともある
漢方薬が有用と思われる場面
・西洋医療ではなんともしがたい不定愁訴に効くことがある
・更年期症状などの加齢に伴う変化に対応しやすい
・診断名のつかない体調不良に効く
・西洋薬と併用すると補完的に働き患者さんのQOL向上
・ひとつの薬がメンタルと身体面の両方に働きかける
・タイミングよく飲むと風邪にはいちばん効く
漢方薬の可能性
・減薬に貢献する可能性
・長期的にはうまく利用すれば医療費の抑制にもつながる
・抗生剤を無駄に使わずにすみ多剤耐性菌の問題等にも対応できる可能性